2016.3.15

ドーピングと漢方①

みなさんこんにちは!

今回から数回に渡って、ドーピングと漢方についてお話ししていきたいと思います。

先日、テニスのマリア・シャラポワ選手がドーピング検査で陽性となったことがニュースで報じられました。

ロシア出身のシャラポワ選手は、メルドニウムという禁止薬物の陽性反応が出たと説明した。2006年から健康上の理由のために使用していたという。
「確かに検査に不合格になり、その責任を全面的に負います」と選手は述べた。「10年前から主治医に『ミルドロネート』という薬を処方されていた。数日前に国際テニス連盟(ITF)から、それは別名『メルドニウム』という薬だと知らされた。それまで知らなかった」。

(引用: “テニスのシャラポワ選手、薬物陽性に” BBC NEWS 2015/03/08 https://www.bbc.com/japanese/35751354)

シャラポワ選手は、健康上の理由で服用していた薬の成分に禁止薬物が含まれていたために、現在暫定的な大会への出場停止などの厳しい状況におかれています。

「お医者さんから処方してもらった薬だから禁止薬物なんか入っていないだろう」

と思いたくもなりますが、「実は成分の一つが禁止薬物リストに載っていた…」なんてことはスポーツをしている人であれば全くあり得ない話ではありません。ですので、スポーツなどをされている方は、お薬を処方してもらう際や、市販薬を服用する際はその成分をよくよく確認する必要があるでしょう。

また、漢方薬の中にも禁止薬物を成分として含むものがあります。例えば、生薬の麻黄(まおう)にはエフェドリン、メチルエフェドリンが含まれており、麻子仁(ましにん)にはカンナビノイド、陳皮(ちんぴ)や枳実(きじつ)にはシネフリンが含まれています。また半夏(はんげ)にも微量のエフェドリンが含まれている事があります。他にも鹿茸(ろくじょう)、海狗腎(かいくじん)、麝香(じゃこう)、ホミカ等があります。

薬物服用の原則として、「最終的な責任はアスリート自身」というものがあります。ドーピング陽性の大部分は「うっかりドーピング」と言われていますので、服用の際には十分に気をつける必要があります。

禁止薬物について気になる点などがございましたらお気軽にお尋ねください。

次回は、麻黄や陳皮といった生薬が使われている漢方薬を具体的にご紹介します。

 

〔参考〕

深井良祐. “ドーピングをなくすために”. 更新日時不明. 役に立つ薬の情報〜専門薬学. https://kusuri-jouhou.com/training-course/doping4.html、(参照2015/03/15)

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