2016.1.23

その入浴剤、大丈夫ですか?

みなさんこんにちは!

昨日はお風呂に関する記事を書きました。

今日は、お風呂でリラックスするために多くの人が使っている「入浴剤」について書きたいと思います。

突然ですが、プールで体調が悪くなったことがありますか?または、悪くなった人を見たことがありますか?実はそうなる原因の一つに、「皮膚からの塩素吸収」があるのです。

ご存知かもしれませんが、プールには、大量の塩素が使われています。プールに入り、全身を塩素にさらすことによって、皮膚から塩素が吸収され塩素に対して体が過剰に反応をしてしまうことでアレルギー症状が起きる方がおられます。

鼻づまり、くしゃみや咳、皮膚の炎症(湿疹など)、など人によって症状は様々です。酷くなると動悸、体のだるさ、食欲不振などの症状も出てくることがあります。

「え?皮膚ってそんなに吸収するの?」と思われた方もいるのではないでしょうか。皮膚は、わたしたちが想像している以上に、いろんなものを吸収しているのです。

そして体の中でも、部位によってその吸収率は大きく異なります。腕の内側の吸収率を1とすると、

・あたま3.5倍

・ひたい6倍

・あご13倍

・わきの下3.6倍

・背中17倍

・手のひら0.83倍

・性器42倍

・かかと0.14倍

こんなにも吸収率が違うんですね。

それでは本題の、「入浴剤」に入ります。

 

〇入浴剤の成分

以下に、実際にスーパーなどで売られている入浴剤の成分をまとめましたのでご覧ください。

多少の差はあれど、ほとんどの商品が下記のような成分内容で、化学的に作られたものです。

【成分】

(有効成分)乾燥硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム

(その他の成分)プロピレングリコール、サリチル酸、合成着色料、香料

 

医薬部外品の入浴剤は、(有効成分)と(その他の成分)を分けて表示します。

有効成分とは、その成分が体に対して穏やかに作用があるという意味です。

これに対してその他の成分は、お肌につるつる感を与えたり、お湯に色や香りを付けるために入っています。つまり効能とは別物です。

もちろん別物でも害がなければ良いのですが、実はこれらは体調不良の原因になりうるのです。

  • 合成着色料(タール色素)
    ・・・アレルギーやぜんそくを引き起こす可能性が指摘されています。
  • プロピレングリコール(保湿剤)
    ・・・カブレなど肌の炎症を起こす可能性が指摘されています。
  • 香料
    ・・・気分が悪くなったり、頭痛を引き起こす可能性が指摘されています。
  • サリチル酸
    ・・・染色体異常を誘発する可能性が指摘されています。食品添加物としては使用禁止。サリチル酸とは、医薬品としても使用される合成有機化合物の一種で、化粧品に配合する場合は、表示指定成分となっています。高い殺菌・抗炎症作用の反面、局部的な刺激が強く、配合量によって肌への刺激が変わるので、向き・不向きのある成分です。変性剤、防腐剤に分類される成分です。サリチル酸は非常に高い防腐作用と抗菌作用を有し、防腐剤としても広く利用されていました。しかし最近では、防腐剤としての役割ではなく、高い抗菌・殺菌作用によるニキビ予防や頭皮のフケ予防を目的として脂性肌用化の粧品やシャンプーに配合されることが多くなりました。サリチル酸には高い角質溶解・軟化作用があるため、ニキビ肌のピーリング剤としても使用されます。しかし、サリチル酸によるケミカルピーリングは、効果の高さの反面、刺激の強さによる痛みや炎症・あかみが出てしまうといった副作用をもたらすことがあります。また、日本人はサリチル酸ピーリングによる副作用が出やすい傾向があるようで、色素沈着の懸念もあるようです。肌や頭皮が弱い人は、刺激に負けて「かゆみ・赤み・炎症・乾燥」の原因になってしまう事があります。特に、毎日サリチル酸入りのクレンジングやシャンプーを使っている場合は、無意識のうちに「皮脂の取りすぎ・殺菌しすぎ」になてしまう可能性があります。本来ピーリングとは、毎日行うものではありません。「刺激が強いな」と感じた場合は、サリチル酸入りの製品の使用を中止するか、週に1-2回程度の使用頻度に切り替えることをお勧めします。

 

先に、皮膚は多くのものを吸収すると書きました。

特に入浴中は、毛穴が開いているのでより物質が吸収されやすくなります。

具体的な数字を出すと、通常時の約10倍くらいにはねあがることが分かっています。

だから入浴剤は、安全性の高いものを選んで使った方が良いのです。

 

〇余計なものが入っていない入浴剤を

大切なのは、「何が入っているか」ではなく「何が入っていないか」です。

日常的に使用する人は、特に注意しなければなりません。

当院では、薬湯「漢方入浴剤」をオススメいたします。

作り方は簡単。天然の生薬を布の袋にいれて、縛って、鍋でぐつぐつ炊いた後、お風呂に入れるだけです。

生薬ははすべて漢方薬として使用する口に入れる物を用いますので、当然皮膚から吸収されても安全です。

しかも、血行促進、リラックス、冷え性改善など、その生薬の種類によって様々な効果があります。

生薬の種類と、その効能をいくつかご紹介します。

 

・トウキ

トウキ

冷え性の予防・改善、生理不順の改善、腰痛の緩和、更年期障害の緩和、血行や新陳代謝の促進、リラックス効果

 

・オオバコ

オオバコ

血行や新陳代謝を促進する作用、疲労回復効果、安眠、快眠効果、冷え性の予防・改善、関節痛の緩和

 

・チンピ

冷え性の予防・改善、風邪予防、血行促進、肩こり、腰痛、疲労回復

 

・カンゾウ

血行促進、疲労回復、冷え性の予防・改善

 

・アロエ

アロエ

冷え性の予防・改善、あかぎれの予防、しもやけの予防、外傷(消炎作用)、神経痛、リウマチ、関節痛の緩和、婦人病、肌荒れの予防・改善(保湿効果)、血行促進、育毛効果

 

・カッコン

発汗・解熱・鎮痛・消化・血圧降下

 

いかがでしたか?

今紹介したものはほんの一部で、このほかにもたくさんの生薬があります。

リラックスしたいとき、体の調子が悪いとき、生薬をお風呂に入れて、ゆっくり浸かってみてはいかがでしょうか。

当院併設の漢方専門薬店では多数の生薬を取り揃えておりますので、薬湯(漢方入浴剤)が気になるという方は、ぜひお気軽にお声かけください。

また、どんな生薬が自分に合っているのかわからない方も多いと思います。皆さま一人一人に合わせた生薬や配合をご提案させていただきますので、体のことで気になることがありましたら、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

α六甲道整骨院 鍼灸院
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