2016.2.6

妊娠を考えているなら、風疹の予防接種を受けましょう

みなさんこんにちは!

突然ですが、「風疹」の予防接種を受けたことはありますか?

もし妊娠を考えている方は、早めに予防接種を受けましょう。

 

〇妊娠初期に感染すると、赤ちゃんに障害が出る可能性

妊娠中の風疹感染では、妊娠初期~中期(妊娠4週~16週頃まで)に感染した場合に問題となります。
この頃は器官形成期といい、赤ちゃんが様々な器官を形成している時期に相当するため、風疹に感染すると胎児に奇形を起こすことになります。風疹に罹患した時期によっても胎児の障害の程度は異なりますが、だいたいの主な胎児の異常としては、

・先天性心疾患
・眼症状(白内障、緑内障、網膜症など)
・聴覚障害(主に感音性難聴といい、中耳から脳に原因がある難聴)

などがあげられます。

国立感染症研究所によると、妊娠初期であればあるほど赤ちゃんが先天性風しん症候群で生まれる確率は高く、

「1ヶ月で50%以上、2ヶ月で35%、3ヶ月で18%、4ヶ月で8%程度」「先天性心疾患と白内障は妊娠初期3ヶ月以内の母親の感染で発生するが、難聴は初期3ヶ月のみならず、次の3ヶ月の感染でも出現する。しかも、高度難聴であることが多い」といわれています。

 

 

〇発症者の約8割は男性、男性患者の85%は20~40代。子どもの時の予防接種が影響

発症する人の約9割は成人で、男性が女性の約4倍。特に20~40代の男性に多く、女性は20代に多いです。どうして男女差、年齢差があるのでしょうか?

どうやら子どものときの予防接種の受け方も大きく影響しているようです。34歳以上の男性では、定期接種として、風疹の予防接種を受ける機会がこれまで1回もなかったことが、影響しています。女性でも、ある年齢層においては抗体を持っている人が少ないです。

以下の表をご覧ください。

ワクチン定期接種の状況

国立感染症研究所・感染症疫学センターの多屋馨子先生は、こう言います。

「妊娠中の風疹を防ぐため、昭和52年以降、女子中学生を対象に風疹ワクチンの集団接種が行われていました。ところが、平成6年に予防接種法が改正となって平成7年4月から大きく変わりました。男女中学生と男女幼児が接種することになったものの、学校での集団接種ではなく、医療機関での個別接種となったのです」

「親が医療機関に連れていかなければ予防接種は受けられないという状況になり、その結果、中学生の風疹ワクチンの接種率はみるみるダウン。この期間に該当する人、すなわち昭和54年4月2日から昭和62年10月1日までに生まれた人たちには、風疹の予防接種を受けていない人が多いのです。また、昭和54年4月1日以前に生まれた男性は、これまで1回も風疹の予防接種を受ける機会がありませんでした。」

 

〇風疹は予防接種で防げる。パートナーと一緒に予防接種を

風疹にかからないためには、予防接種が一番です。ワクチンの種類は、麻疹風疹混合ワクチンがお勧めです。

妊娠中に麻疹に罹ると流産や早産に繋がることがあるからです。平成2年4月1日以前に生まれた人は、麻疹(はしか)も風疹も予防接種を受ける機会は有っても1回。1回では不十分です。平成2年4月2日~平成7年4月1日生まれの人は2回接種になりましたが、接種率が低く、風疹のみならず麻疹の免疫も持っていないか不十分な人が多いのです。

また予防接種の際は、女性だけでなくパートナーの男性も必ず一緒に受けるようにしましょう。

〇妊娠前/妊娠中の人が、これからすべきこと

妊娠前の人でもし妊娠を希望、しているなら、医療機関で風疹の抗体の有無を調べてもらいましょう。それか、抗体を既に持っている人が予防接種を受けても問題はないので、風疹抗体の検査なしで予防接種を受けても良いでしょう。
多屋馨子先生によると、「接種する時期は、生理期間中かその直前直後で妊娠していないことが確実な時期がよいでしょう。また、接種後2カ月間の避妊が必要ですが、接種してから生理が2回くるまでと考えるとわかりやすいでしょう」ということなので、なるべく早めにパートナーとともに接種するのがお勧めです。ちなみに、男性は予防接種しても避妊期間は不要だそうです。
また、自治体によっては補助制度がある場合もあるので、お住まいの市区町村にお問い合わせしてみましょう。

すでに妊娠中の人で、予防接種を受けていない人は、とにかく周りの人から感染しないように、なるべく人混みを避けるようにしましょう。接触の多い夫や同居する家族には、予防接種を受けてもらったほうがいいでしょう。

いかがでしたか?

生まれてく子のためにも、お母さん自身のためにも、風疹の予防接種は忘れずに受けましょう。

 

 

 

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