皆様いかがお過ごしでしょうか。
様々な細胞に変化できるマウスのES細胞から、卵巣の組織を作り試験管内で正常な卵子を作ることに成功したと、九州大の研究チームが発表しました。
今後、不妊治療の研究に役立つ可能性があります。
卵子は、卵巣内の「卵胞」と呼ばれる細胞の塊の中で成熟します。
チームはマウスのES細胞を変化させ、卵子や精子になる「始原生殖細胞」と、卵胞組織になる細胞をそれぞれ作成しました。
両方の細胞を混ぜて培養すると卵胞ができ、約5週間で卵子ができました。この卵子に精子をかけて受精させ、マウスの子宮に移植すると、5.2%の割合で正常なマウスが誕生しました。
現在、人のiPS細胞などから作った精子や卵子を受精させる研究は認められていません。
今後、ES細胞から卵巣組織や卵子を作る技術を人でどこまで使ってい良いのか、科学と倫理の両面で議論が必要です。
2021年7月16日(金)読売新聞
九州大学HP↓
https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/636