2021.6.28

カテゴリー:  その他

着床前診断 対象拡大へ

みなさん、「着床前診断」をご存知でしょうか?
 
「着床前診断」とは、体外受精させた受精卵から一部の細胞を取り出し、
特定の病気に関わる遺伝子異常の有無を調べる検査法のことです。

異常のないものを子宮に戻すため命の選別につながると懸念する声もあり、
重篤な遺伝性疾患でのみ実施を認めてきました。

ここでの「重篤」の定義は、「成人になる前に日常生活が著しく損なわれたり、
生存が危ぶまれたりするような状態」としています。
 
産科婦人科学会は、これを「原則、成人になる前に」と変更することによって、
成人以降に発症する病気でも例外的に検査を受けられるようにしました。

ただし、この制度は産科婦人科学会が定めたものであって、
法的な整備がまだ行き届いていないのが現状です。
 
着床前診断の検査対象拡大をきっかけに法整備が進められることにより、
患者への負荷がこれまでと大きく変わるかもしれません。

 

令和3年6月27日(日)日本経済新聞朝刊

日本産科婦人科学会HP↓

http://www.jsog.or.jp/

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